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白血病の分類

太田西ノ内病院 血液内科

 白血病には急性白血病、慢性白血病さらにそれぞれに骨髄性、リンパ性、そして急性白血病の前段階である骨髄異形成症候群がある。病型分類としてはFAB分類がこれまで汎用されてきたが、最近WHO分類が発表されている。詳細については成書を参照していただきたい。
ここでは急性骨髄性白血病のWHO分類を紹介する。4つのカテゴリーより成り、4つ目がFAB分類に相当する。

1.特異的染色体相互転座を有する急性骨髄性白血病

t(8;21)型 大量Ara−C療法を含む強力化学療法に感受性が高い。
t(15;17)型 急性前骨髄球性白血病(FAB分類M3に相当)。DICを伴うがATRAによる分化誘導療法で高い寛解率が得られ最も長期生存率が良い。
inv(16)型 好酸球の増加を伴い大量化学療法によく反応する。
11q23型 化学療法では予後不良群に属する。

2.多血球系異形成を伴う

 増殖している芽球成分の他に赤血球系、顆粒球系、血小板系の3血球系に異形成を認める。多くは予後中間〜不良群に属する。

3.治療に関連した急性骨髄性白血病と骨髄異形成症候群

 悪性腫瘍の化学療法や放射線療法後に発症してくる治療関連白血病、あるいは二次性白血病として取り扱われ化学療法に難治性である。

4.上記以外の急性骨髄性白血病

・急性骨髄性白血病最未分化型(FAB分類M0に相当)
 →化学療法には難治例が多い。
・急性骨髄性白血病未分化型(FAB分類M1に相当)
 →この病型のみで予後を決定することはできない。
・急性骨髄性白血病分化型(FAB分類M2に相当)
 →t(8;21)型を除くと、予後はこの病型のみで決めることはできない。
・急性骨髄単球性白血病(FAB分類M4に相当)
 →化学療法に対する反応は良いとはいえない。
・急性単球性白血病(FAB分類M5に相当)
 →治療反応性はこの病型のみでは決まらない。
・急性赤白血病(FAB分類M6に相当)
 →複雑な染色体核型異常や治療関連白血病によくみられる。複雑な核型では予後不良である。
・急性巨核芽球性白血病(FAB分類M7に相当)
 →骨髄線維化の頻度が高く、化学療法では最も予後不良なFAB病型である。
・骨髄線維を伴う急性汎骨髄症
 →本病型はまだ論議が多く確立されている訳ではない。
・急性好塩基性白血病と腫瘤形成性急性骨髄性白血病
 →稀な病型で、後者は血液学的発症に先行して腫瘤が認められる。

  (日本内科学会雑誌 Volume92, Number6, june10, 2003, p934より抜粋)

 
 

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