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貧血とその種類

太田西ノ内病院 血液内科

 貧血とは、血液中の血色素が低下した状態のことを言います。症状としては、顔色が悪い(青白い)、めまい、立ちくらみ、頭痛(頭重感)、息切れ、倦怠感、眠気などを訴える方が多いのですが、まったく自覚症状がなくて、献血や健診などで偶然にみつかる場合も割合に多く、特にゆっくりと進行する場合には自覚症状が出にくいようです。
 貧血の中で最も多いのは鉄分の不足で起こる鉄欠乏性貧血で、特に思春期から閉経時の女性ではその約10%にこの貧血がみられ、またその約40%は体内の鉄が不足している貧血予備軍の状態だと言われています。
 その他にも、貧血には様々なものがあります。
 まず、貧血は赤血球の大きさ等により@小球性低色素性、A正球性正色素性、B大球性正色素性の三つの種類に大きく分けることができ、それぞれの代表的な疾患には、
   @小球性低色素性:鉄欠乏性貧血、サラセミア
   A正球性正色素性:急性出血、溶血性貧血、再生不良性貧血、
造血器腫瘍による貧血(白血病など)
   B大球性正色素性:悪性貧血、骨髄異形成症候群
などが挙げられます。
 また、貧血はその起こる原因により、A)骨髄における産生の障害、B)体内における破壊の亢進、C)出血、D)多因性の貧血の四つに大別することもできます。
 A)には再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、白血病、腎性貧血、悪性貧血、鉄欠乏性貧血などが、B)には遺伝性球状赤血球症、赤血球酵素異常症などの先天性の溶血性貧血や発作性夜間血色素尿症、播種性血管内凝固症候群などが、C)には慢性の出血(痔疾、潰瘍、性器出血等)と急性の出血が、D)には膠原病や癌などでみられる二次性の貧血などが含まれます。
 このように一口に貧血と言っても様々な種類があり、その原因も様々です。治療も当然、内服薬のみで済むものから入院が必要なものまで、貧血の種類とその程度によって異なってきます。貧血の検査が糸口となって他の重大な疾患が見つかることもありますので、貧血かなと思った時や、健診や献血などで貧血と言われたときには、早めに外来受診をして検査を受けていただければと思います。

 
 

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