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アミロイドーシスとは

太田西ノ内病院 血液内科

 アミロイドと呼ばれる線維蛋白が臓器へ沈着することで臨床症状を呈してくる症候群である。大きく分けて全身性と限局性とに分けられる。診断には生検によるアミロイド沈着の証明(Congo red染色)が必要である。したがって臨床症状から沈着臓器を疑うことになる。しかし、意外とこの病気の存在に気付くことは少なく診断に至らないことが多い。ここでは全身性アミロイドーシスの代表であるAL(amyloidosis of Ig light chain type)、免疫グロブリンのL鎖に由来する、について概説する。
 原発性と骨髄腫、マクログロブリン血症に伴うものがある。アミロイドの沈着とそれによって起こり易い臨床症状としては、巨舌、消化管症状、起立性低血圧、ネフローゼ症候群、手根管症候群、末梢神経障害、骨格筋の硬結、皮膚アミロイド、心不全、肺X線異常陰影などである。血清M蛋白、特に尿中BJP(ベンスジョーンズ蛋白)陽性で、上記所見があり他に原因疾患が見当たらないときは、アミロイドーシスを疑うべきである。残念ながら、本疾患に対する有効性の高い治療法はなく、QOL(quality of life)は低く生命予後は不良である。
 対症療法以外の試みられる治療としては、骨髄腫に準じた化学療法、DMSO(dimethylsulfoxide)の経口、経皮投与などが挙げられる。また最近は、造血幹細胞移植の有効性も報告されている。

ヒトアミロイドーシスの分類
疾患名 背景疾患・病態 線維構成蛋白質 前駆蛋白質
全身性
 全身性AL
 全身性AA
 遺伝性:FAP
 Aβ2m関連
 (透析アミロイドーシス)
骨髄腫など
関節リウマチ
家族性
長期透析
AL
AA
ATTR
Aβ2m
免疫グロブリン軽鎖
SAA(急性期蛋白質)
異形トランスサイレチン
β2・ミクログロブリン
限局性
 脳
 その他
アルツハイマー Βアミロイド前駆蛋白質
 
 

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