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筋ジストロフィー

太田熱海病院 神経内科

◆筋ジストロフィーとはどのような疾患か?

 筋ジストロフィーは遺伝性の筋疾患であり、進行性の筋力低下や筋の変性、萎縮を特徴とする疾患です。類似した筋症状を示す疾患は多数ありますが、筋ジストロフィーはその多くが遺伝性を有することが大きな特徴です。
 筋症状の発症年齢や症状が強く認められる部位、進行の速度、遺伝形式などによっていくつかに分類されていますが、比較的頻度の多いものとしては、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィーなどがあります。
 小児領域における代表疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィーはX染色体劣性遺伝という遺伝形式を取る疾患で、ほぼ男児に限って3000人に1人ほどの頻度でみられます。小児期から筋力低下がみられ、歩行障害、呼吸、嚥下障害などを認め、生活のためには車椅子や人工呼吸器が必要になってきます。
 一方、成人にみられる筋ジストロフィーも多数あります。筋強直性ジストロフィーは比較的頻度が多く、頚部や肩の筋萎縮に加え、手を握ったり物を掴んだりするとうまく離せないという症状(筋強直症)がみられます。

◆筋ジストロフィーの診断に必要な検査は?

 血液検査では、筋肉の障害を反映して、CK、AST、ALT、LDH、アルドラーゼなどの数値が上昇します。筋肉に針を刺して電気活動を調べる「針筋電図検査」では、筋肉の障害を反映した特徴的な異常が認められます。筋肉のMRIや超音波検査で特徴的な異常が認められることがあります。
 太田熱海病院神経内科では、筋肉の一部を小さな手術で採取し、顕微鏡等で詳細に調べる「筋生検」を積極的に施行しています。さらに、近年では遺伝子検査を行う事も多くなっています。

◆筋ジストロフィーが疑われた場合は?

 まず、上記のような検査を行い、確定診断に努めます。残念ながら現時点では薬物療法の有効性は乏しく、リハビリ、車椅子、人工呼吸器、経管栄養(流動食)などによる治療・対応が主となります。将来は遺伝子治療や再生医療などがこの領域の治療を大きく進歩させる可能性もあると思われます。
 太田綜合病院では、太田西ノ内病院脳神経内科・小児科、太田熱海病院神経内科などで筋ジストロフィーの診療を担当しております。

 
 

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