TOP医学小知識>肺癌と検診

医学小知識

肺癌と検診

太田西ノ内病院 呼吸器外科

 肺癌は増加してきていますが、なかなか治療によって治る人が少ないのが現状です。平たく言うと、肺癌になってしまった人が5年後に生きている確率は約20%台です。また、治療では外科で手術によって切除できるのは、3分の1にすぎません。このようなことから、肺癌の検診を受けることに大きな意味があるわけです。
 肺癌の検診には2つの方法がとられています。すなわち、胸部]線写真検査と喀痰細胞診検査です。
 胸部]線写真検査では肺の異常な陰影を検索することになります。この検診の胸部X線写真で異常が認められた場合以前にはなかったが新しく出現した陰影や、以前よりみられたが増大など変化した陰影の場合に、要精密検査としてお知らせすることになっています。この場合肺癌を見逃してはいけないことから、少しでも可能性の考えられるときには要精密検査といたしておりますので、病変がないこともあります。また逆に病変のある場合には、早いうちに見つけられるということにもなりますので、精密検査を受ける施設では、少なくとも胸部CT検査をうける必要があります。
 喀痰細胞診検査では痰の中に悪性の細胞が見られるかの検査です。どうして痰の検査をするかというと、癌が太い気管支に発生した場合に、はじめのうちは胸部X線写真には写らず(陰影として検出されたときには非常に進行していることが多い)、癌細胞が痰の中にこぼれ落ちることが多いためです。要精密検査とするのは、喀痰の癌細胞や癌細胞と似た反応性の細胞が認められた場合です。精密検査は気管支鏡検査を施行しないと、見逃しますので、必ず気管支鏡検査が必要となります。また、まれに鼻腔やノド・頚部食道などに癌が発生していることもありますので注意が必要です。この胸部X線写真では陰影がなく喀痰細胞診でみつかる癌のほとんどがタバコに関係しておりますので、1日の喫煙本数X喫煙年数が600以上の人が対象になります。またそのほかに血痰がある人が喀痰細胞診の対象になります。
 肺癌を早期にみつけるためには、検診を受けることが大事で、精密検査となったら確実な診断のできる施設で検査し、不幸にも肺癌と診断されたなら、よりよい治療を受けることが大切と思います。

 
 

一般財団法人 太田綜合病院 Copyright © Ohta General Hospital All rights reserved .