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ぶどう膜炎とサイコイドーシス

太田西ノ内病院 眼科

 ぶどう膜は、虹彩(茶目)、毛様体、脈絡膜からなり、眼球全体を包み込むように広がっています。ここは、血管が豊富な組織で、炎症を生じやすく、また、身体の他の臓器に起こった炎症に伴っ
て、異常を生じることもあります。この部分に何らかの炎症を生じる病気を総称してぶどう膜炎といいます。原因としては、病原体の感染によって起こるものや、免疫の異常によるものなどがあります。
 感染によって起こるものとしては、細菌やウイルス、真菌(カビ)などによるものがあり、結核や梅毒、ペットからの感染で起こることもあります。免疫異常で起こるぶどう膜炎には、サルコイドーシス、ベーチェット病、原田病のいわゆる3大ぶどう膜炎や、リウマチ疾患、炎症性腸疾患などがあります。他にも糖尿病、血液疾患、悪性腫瘍などもぶどう膜炎の原因となります。ぶどう膜炎の症状として主なものは、視力低下(程度は様々です)、飛蚊症(黒い虫が飛んで見える)、充血、眼痛などです。また、2次的に白内障や緑内障を発症することもしばしばで、これらは時に手術治療を必要とします。

 原因の1つであるサルコイドーシスは、全身の至る所に肉芽腫(しこりのようなもの)ができる原因不明の病気です。目の他には、皮膚、リンパ節、肺、心臓、脳、腎臓など様々な臓器、部位に影響が現れます。この病気は一般的には視力の経過が良く、失明に至ることは少ないといわれていますが、慢性化する傾向があり、長期の治療を必要とします。治療はステロイドという消炎剤を使います。主に点眼や内服ですが、近年、視力の回復が良くない人に対して、眼球内への注射や、手術など積極的な治療も行われるようになってきました。

 このように、ぶどう膜炎と一口にいっても、その原因は様々で、これらはどれも全身疾患と深い関連があるため、眼科的な検査に加え、血液検査、胸部レントゲン検査、ツベルクリン反応などの全身検査が必要になります。当院では、他科(内科や小児科など)との連携による全身管理、各種特殊検査を併用しながら病型病状に応じたきめ細かな診療をおこなっています。

 
 

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