リハビリテーションセンター 理学療法

理学療法

太田西ノ内病院は、地域の急性期医療を担う総合病院です。
急性期病院の治療の目的は、まずは救命や疾患の治療です。しかし、その医療は患者さんの今後の生活の質を考慮したものでなければなりません。急性期リハビリの目的は、患者さんが早く高いレベルの状態に回復し、退院して社会復帰することです。

入院生活、治療によって過度な安静状態が長期間続くことにより、筋肉が痩せ衰えたり関節の動きが悪くなり、全身の身体能力や精神状態に悪影響をもたらします。これを、『廃用症候群』といいます。
人間の筋肉は使わないとどんどん衰えていくことがわかっています。健康な人でも、筋肉は意外なほど早く萎縮し、その筋肉を戻すのには倍以上の期間を要します。
特に高齢者では、衰えた筋肉をもとの状態にまで戻すことが難しく、ちょっとした入院などが原因で「起きられない」、「歩くことができない」、「寝たきり」となり、廃用症候群となる可能性があります。
当院では、入院中の患者さん方の『廃用症候群』を出来るだけ防ぎ、出来るだけ早く家庭や仕事に復帰していただけるよう、入院後間もない段階から、理学療法を提供しています。

医師、看護師との日々の情報交換と連携を徹底し、また、血圧や心拍数の測定、症状出現の有無等、リスク管理を行った上で、「できるだけベッドから離れられるようにする(早期離床)」、「動作の回復(寝返りをうつ、座る、立つ)」を第一の目標とします。
さらに、他部門とのコミュニケーションを密にとり、情報の共有化を図ることで、患者さんの状況に的確に対応したリハビリテーション医療を提供できるよう、心掛けています。

当理学療法科は、呼吸・循環・救急救命センターチーム、脳血管チーム、小児チーム、整形外科チーム、内科・地域包括ケア病棟チーム、外科・緩和ケアチームに分かれ、それぞれ専門性の高い医療を提供しています。
正確な状況の判断、評価ができる知識と技術が求められますので、私たちはこれからも、患者さん方に最善のリハビリテーション医療、理学療法を提供できるように、日々、研鑽を重ねてまいります。

学会発表

2018年11月第2回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
慢性腎臓病合併心疾患患者における外来心リハ介入の心腎機能改善効果
~シスタチンCを用いた検討~
笹本雄一郎
2018年9月福島県リハビリテーション専門職 学術集会 2018
全人工股関節置換術麗の術側股関節内転可動域に影響を及ぼす因子の検討渡邉純平
当院 NICU・GCU 病棟にてリハ介入した新生児の発達予後の把握武藤晶
多系統萎縮症患者の声量向上に向けて姿勢に対し介入した一例柳沼淳
2018年7月第24回日本心臓リハビリテーション学術集会
慢性腎臓病合併心疾患患者における外来心リハの心腎機能改善効果
~75歳以上の高齢心疾患患者に着目して~
笹本雄一朗
過去10年間の外来心リハデータ解析からみる、患者のアウトカム遠藤陽介
2018年6月ADATARA LIVE DEMONSTRATION 2108
心疾患に合併する腎機能低下は心リハの継続的介入で抑制できるか?
~75歳以上の高齢心疾患患者に着目して~ 
笹本雄一朗
2018年3月第8回日本腎臓リハビリテーション学術集会
ΔLDL-C/HDL-Cの改善の有無は腎機能変化と強く関連する
~慢性腎臓病合併の心疾患患者に対する外来心リハ介入効果~
笹本雄一朗
慢性腎臓病非合併と合併群における心疾患患者の心腎機能改善効果検討
~外来心リハ参加回数別比較~
笹本雄一朗
慢性腎臓病・フレイル合併の超高齢心不全患者に対する継続的心リハ介入が心腎連関の改善に有効であった一例笹本雄一朗
微小変化型ネフローゼ症候群に対する運動介入の経験
~運動負荷量に着目して~
斎藤麻美
2018年1月第32回心臓血管外科ウィンターセミナー学術集会
高齢の開心術後患者に対する多職種連携の関わり高橋友美
2017年11月第35回東北理学療法学術大会
ICU専属理学療法士配置は患者のアウトカムを改善する石附春樹
2017年10月リハビリテーション・ケア合同研究大会2017
地域包括ケア病棟における高齢入院患者の栄養状態と食事摂取量がADLに与える影響安中聡一
2017年7月第23回日本心臓リハビリテーション学術集会
包括的な外来心リハへの参加継続と身体活動量の拡大は心腎機能の回復に寄与する~第1、2報~笹本雄一朗
若年重症心不全患者に対しシームレスな地域連携医療により疾病管理を試みた一例難波誠
2度の劇症型心筋炎を発症した後期高齢症例に対する包括的外来心リハ継続は総合的なフレイル改善に寄与する内海妙子
低心機能を呈する抗がん剤治療患者への心臓リハビリテーション介入の一経験内海妙子
2016年10月第25回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
呼吸に関する医療マネジメント活動の有効性について
~過去5年間の当院RST活動より~
笹本雄一朗
2016年7月第22回日本心臓リハビリテーション学術集会
多職種参加型院内心リハセミナー実施の一評価
~アンケート調査からみえる包括的心リハの現状と課題~
遠藤陽介
2015年10月第24回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
心不全を呈した睡眠呼吸障害、COPDを合併する弁膜症術後の一症例
~連続的身体活動量、呼吸循環応答の把握、ならびに増悪因子の検討~
笹本雄一朗
2015年7月第21回日本心臓リハビリテーション学術集会
外来心臓リハビリへの参加が生活空間ならびに身体活動量に与える影響
~75歳以上の高齢者に着目して~
笹本雄一朗
2015年2月第42回日本集中治療医学会学術集会
ICUにおける超早期リハビリテーションがVAEs及び患者に与える影響金達郎
集中医療領域の専従理学療法士の取り組み石附春樹
2014年10月日本マネジメント学会 東北連合会2014
呼吸マネジメントにおける当院RSTの活動笹本雄一朗
2014年7月第36回日本呼吸療法医学会
当院ICUにおけるVentilator Associated Eventsと超早期リハビリテーションについての報告金達郎
2014年7月第20回日本心臓リハビリテーション学術集会
超高齢心不全患者の在宅生活中の身体活動量把握の手段の検討
~歩数計とSpO2連続測定の併用~
笹本雄一朗
2014年3月第7回呼吸ケアと誤嚥ケア学会
当院RST活動紹介~呼吸ケアと誤嚥ケアを中心に~笹本雄一朗
2014年2月第41回日本集中治療医学会学術集会
破傷風患者に早期介入したリハビリテーションの一例小浦方亮輔 
Ventilator Associated Eventsの発生がICU入室患者に与える影響金達郎
2013年10月第31回東北理学療法学術大会
心不全の再入院とFIMの関連性についての調査研究笹本雄一朗
2013年7月第19回日本心臓リハ李テーション学会
当院における心臓リハビリテーション外来の効果解析と今後の課題難波誠
2009年10月リハビリテーション・ケア合同研究大会2009
大腿骨頸部骨折患者における入院長期化の要因遠藤陽