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脳神経疾患 - 太田西ノ内病院

疾患別リハビリ

脳神経疾患担当

脳神経センター病棟に配属し、脳神経外科と脳神経内科からのリハビリテーション処方を受けPT、OT、STで関わっています。
主な担当患者は、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血、パーキンソン病、神経難病(ALS、MS、重症筋無力症)疾患の方などを対象に行っています。
当院は急性期病院ということで脳神経外科は入院より3日以内、脳神経内科も主治医が全身状態を判断して処方を出してもらいリハビリテーションを実施しています(1週間以内)。

リハビリテーション練習場所としては病棟(ベッドサイド、病棟ホール)かリハビリテーション室(全身状態が安定している方)で行っています。また、脳神経外科・脳神経内科のラウンド(Dr、Nrs、PT、OT、ST、MSW、栄養指導士)やNrsカンファレンスも実施し情報の共有を図っています。

病棟全体で患者の状態を把握し機能改善に努めています。

血液疾患担当

血液疾患

当院の血液疾患センター(47床)には、理学療法士、作業療法士が専属配置されております。
リハビリの主な対象疾患は、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、悪性貧血や血液疾患との併存疾患(肺炎や骨折、廃用症候群等)です。
化学療法や放射線療法、支持療法、造血幹細胞移植(骨髄移植や臍帯血移植など)等、治療法が多岐に渡り、治療・入院期間も長期化する方が多い中、メンタル面のサポートをしながら、2次的障害の予防、治療により生じた機能低下の回復、社会復帰へ向けた関わり等を医師や看護師等多職種協働のもと包括的な視点で実施しております。

【病棟カンファレンス】

毎週1回、医師、看護師と共に、リハビリを行っている患者さんお一人お一人の情報交換、目標共有等の話し合いを行っております。
個々の患者さんの個人史や生活史も踏まえた上での関わりや目標について相談しながら、日々の業務に反映させています。

【2:40の会】

月〜金曜の午後2時40分〜約30分間、作業療法士が担当する『2:40の会』を病棟ラウンジにて開催しております。
リハビリ処方の有無に限らず、男女問わず希望者が参加し、他患者さんとの交流を図りながら手工芸や低負荷な身体活動を行います。

月・水・金:手工芸(水曜はクリーンルームにて実施)
火・木 :ストレッチ体操・リハビリ体操・棒体操 など

呼吸器疾患担当

呼吸器疾患

呼吸器センター病棟に配属され、呼吸器内科と呼吸器外科からの処方をもとにPT、OT、STによる呼吸リハビリテーション(以下、呼吸リハビリ)の一部を担っています。
呼吸リハビリの対象疾患は、長年の喫煙が主な原因となるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)をはじめ、肺炎(誤嚥性肺炎も含む)、間質性肺炎、肺癌の胸部手術前後など呼吸器疾患全般におよびます。

呼吸リハビリとは、日本呼吸管理学会にて下記のように示されています。

「呼吸リハビリテーションとは、呼吸器に関連した病気を持つ患者が、可能な限り疾患の進行を予防あるいは健康状態を回復・維持するため、医療者と協働的なパートナーシップのもとに疾患を自身で管理して、自立できるよう生涯にわたり継続して支援していくための個別化された包括的介入である。」
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会、日本呼吸理学療法学会、日本呼吸器学会
「呼吸リハビリテーションに関するステートメント2018」より


要するに私達は、呼吸器の病気が原因で困っている患者様に対して、その困っていることを可能な限り改善して、より安楽で安心した生活を送ることができるように支援することを医師、看護師、栄養士、薬剤師、医療ソーシャルワーカー、臨床工学士などすべての医療職種と連携して進めています。
実際には、呼吸困難の軽減、筋力・体力低下の改善、身体活動量の向上などにより、可能な限り日常生活を再獲得し生活の質を向上することを目的としています。
そのために、痰を出すことや呼吸で使う筋肉をリラックスさせることで呼吸を楽にするなどのコンディションを整える呼吸理学療法、運動により筋力・体力を向上させる運動療法、呼吸困難を軽減して日常生活が行えるための指導や練習などを中心に行っています。

また、誤嚥性肺炎など飲み込みに問題がある患者様に対しては、可能な限り安全に食事が出来ることを目的として、飲み込みの評価を行い、食事形態を調整し、食べ方の指導などを行っています。

当院は急性期病院のため、可能な限り早期に呼吸リハビリを開始し、呼吸器の病気の改善状況に注意して、患者様一人一人の病態や生活環境に合わせた個別のリハビリテーションプログラムを作り実施しています。

循環器疾患担当

循環器疾患

PT、OT、ST(内、心臓リハビリテーション指導士3名)で主に関わっており、呼吸器疾患班とも連携を取りながら活動しています。
主な対象疾患は、急性心筋梗塞、狭心症、開心術後(弁膜症や冠動脈疾患の術後など)、大血管疾患(解離性大動脈瘤や大動脈術後など)、慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患(下肢閉塞性動脈硬化症など)です。

心臓リハビリテーションチームの一員として、早期ADL(日常生活動作)自立、QOL(生活の質)向上を目的として、運動療法を中心としたリハビリテーションを提供しています。
また、治療期間中に飲み込みの力が落ちてしまった方や、気管切開後や抜管後の方に対し、飲み込みの評価や食事形態や姿勢の調整などを行い、安全に食事が出来るようなリハビリも行っています。
高齢患者さんや合併症を持った患者さんの入院も増えており、看護師、管理栄養士、ソーシャルワーカー等の多職種と連携を図りながら、ADL自立、QOL向上に加えて、再入院・悪化進展予防を目的としたリハビリテーションを行っています。

当院では外来心臓リハビリテーションも行っており、社会復帰、病気の自己管理へ向けたサポートもしています。

循環器疾患 循環器疾患 循環器疾患
循環器疾患 循環器疾患

心臓リハビリテーションとは

心臓病の患者さんが、低下した体力を回復し、精神的な自信を取り戻して、社会や職場に復帰し、さらに心臓病の再発を予防し、快適で質の良い生活を維持することをめざして、運動療法、患者教育、生活指導、カウンセリングなどの活動プログラムに参加することです。心臓病の患者さんが、快適で質の良い生活を取り戻すための総合プログラムです。
体力向上と動脈硬化の危険因子(糖尿病、高血圧、脂質異常症等)を是正することにより、再発予防をはかり予後を改善することを大きな目的としています。

心臓リハビリテーションの効果

1.運動能力が増加し、楽に動けるようになる。
2.狭心症や心不全の症状が軽くなる。
3.不安やうつ状態が改善し、快適な社会生活を送ることができる。
4.動脈硬化のもとになる危険因子(高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満)が軽減する。
5.血管が自分で広がる能力(血管内皮機能)や自律神経の働きがよくなるとともに、血栓ができにくくなる。
6.心筋梗塞の再発や突然死が減り、死亡率が減少する。

救命救急担当

ICUや救急等棟において、救命救急センター担当の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が、入院2日前後でリハビリテーションを開始、1日に複数回のリハビリテーションを行います。

理学療法士や作業療法士は、安静が必要な患者さんには、手足が固くならないように関節可動域練習を行います。人工呼吸器を装着している患者さんでは、人工吸気関連肺炎の予防や速やかな改善を目指し、体の向きを変え、痰を出しやすくする運動を行います。
全身の状態が落ち着いていれば、人工呼吸器や点滴を多く装着している患者さんであっても、医師や看護師、臨床工学技士と協力して車椅子乗車、立つ、歩くなどの練習を開始します。より十分な安全を確保しながら効果を上げるため、移動式の人工呼吸器、立位練習ができる機械を使用することもあります。患者さんの体力が回復してきたら、自立した生活が出来るような日常生活の練習を取り入れます。

言語聴覚士は、人工呼吸器を装着して話すことが出来ない患者さんに対して、十分なコミュニケーションが図れるように様々な道具を使用、患者さんに最も適したコミュニケーションの方法を選択します。脳の障害により高次脳機能障害になった患者さんに対して、脳の機能回復の手助けを行います。また入院直後から積極的なリハビリテーションを行うためには、十分な栄養が必要になるため、食べ物の飲み込み能力や食事内容について評価、アプローチを行っています。

医師・看護師・臨床工学技士・ソーシャルワーカー・リハビリテーションスタッフが週に1度集まり、現在の状態、退院後の生活、転院先の決定や社会保障の導入について話し合いを行い、チーム一丸となって患者さんやご家族に必要な援助を行っていきます。

対象患者

主な対象患者さんは、多発骨折、脊髄損傷、脳血管障害、誤嚥性肺炎、敗血症、熱中症、熱傷、破傷風などの様々な疾患により、救急車にて搬送、救命救急センター(集中治療室・救急棟)に入院された方々になります。

多くの患者さんが救命のための人工呼吸器、心肺補助装置や点滴など沢山の管が体に装着されていることが特徴です。

運動器疾患担当

運動器疾患班は、整形外科、形成外科からのリハビリテーション処方を受け、PT、OTが中心に関わっています。主な担当患者は、大腿骨頚部骨折や橈骨遠位端骨折に代表される手足の骨折、変形性関節症、熱傷、切断等で、手術翌日から主治医の指示にあわせてリハビリテーションを始めています。

手術直後は、創部の痛みにより眠れなかったり、ストレスを感じている患者様が多いですが、臥床による体力低下を防ぐために早期離床を進める必要があります。そのため、患者様の精神的サポートもしながらリハスタッフや病棟スタッフ一丸となってアプローチしています。

対象年齢は、幼児から高齢者まで多岐にわたっているため、時には子供と遊びながら、時には高齢者の昔話を聞きながら等アプローチ内容は様々です。
高齢者においては受傷により身体能力や生活動作能力が低下してしまうことも多いため、在宅生活に向けて移動補助具の選択や自宅の環境設定、家族指導等行います。また、必要に応じてSWやケアマネージャーに情報を提供し、退院後の支援をお願いしています。

「患者様やご家族の笑顔をとりもどす」ために、明るさと元気を絶やさずこれからも関わっていきます。

外科担当

外科、耳鼻科、泌尿器科に入院されている患者様を担当しています。PT、OT、STによる構成で、各々の専門性を活かしたリハビリテーションを提供しています。

外科のリハビリテーションとは、主に手術を受ける患者様を対象とするものと、治療入院中の患者様を対象とするものがあり、各患者様の状態に合わせた内容で実施しています。
患者様が退院するときに、入院するときの状態よりも、体調が良くなり、実生活での不安を少しでも無くすことが出来るようになることを第一に考え、患者様とリハビリテーションを行っています。

内科担当

消化器内科、リウマチ科、腎臓内科、血液内科、糖尿科に入院をしている方のリハビリを担当しています。病気を合併している方も多く、色々な症状が出て長期的に臥床を余儀なくされている方々に対して、アプローチを行っています。

言語聴覚士は食事の評価や訓練を行い、今後の安全な食事摂取方法について検討を行います。長期臥床の方のみならず、ご高齢の方、認知症の方も多く作業療法士は、作業(塗り絵、ちぎり絵、折り紙、カレンダー作り等)を通して心身へのアプローチをしています。
理学療法士は介助量の軽減や歩行が安全に行えるように練習を行っています。
また理学療法士・作業療法士ともに、ベッドから離れて過ごす時間が増えるように工夫をしたり、退院後の生活のイメージをしながらトレイ動作や入浴動作等の日常生活動作練習も実施しています。

医師や病棟スタッフと連携をとりながら、患者さんが安全・安心をして退院後の生活を送れるように日々関わっています。

小児担当

当院の小児リハビリテーションは理学療法士【PT】(一般小児、NICU・GCU、外来、訪問)、作業療法士【OT】、言語聴覚士【ST】で担当し、入院中から外来まで長期的な介入を行っています。

小児担当

当院にはNICU(新生児集中治療室)があるため、予定日より早く小さく生まれたお子さんに対しても安心できる姿勢作りや感覚刺激を与えるなどの環境調節からリハビリテーションを開始しています。
また、肺炎や喘息等で入院したお子さんに対して、呼吸リハビリテーションを実施し、早期改善・退院を目標に痰を出すお手伝いや吸入効果を高めるために呼吸方法の指導も実施しています。
外来では手足に麻痺があるお子さんに対する機能訓練、発達が遅れているお子さんに対する発達支援、落ち着きがない・友達と上手に関われない・読み書き計算が苦手・不器用なお子さんに対する療育支援等を行っています。

小児担当

理学療法では、月齢にあった体操や遊びを通して、自分で動くことができる身体作りを目標に、定頸から歩行獲得までの発達支援を行います。哺乳や食事の際の姿勢の調整や、必要なお子さんにはバギーや座位保持椅子、装具の調整なども行い、自分で動ける楽しさを知ってもらえるように支援をします。
また、人工呼吸器を導入し自宅で療養されているお子さんで、定期通院が困難な場合は、訪問リハビリとしてスタッフがご自宅に伺い、呼吸リハビリテーションや発達促通目的とした体操を実施しています。

小児担当

作業療法ではお子さんにとって大切な作業活動の一つとなる「遊び」を用いて支援を行っています。
発達段階に見合った遊びを提供する中で、お子さんが好きな感覚を楽しんだり、ルールを学んだりする機会を作り、お子さんの自主性を高めていきます。
お子さんの「できる」「もっとやりたい」という心を育み、生活動作の自立や机上課題への挑戦を促します。
ご家庭や集団生活でのお困りごとに対する支援のために、ご家族と情報共有しながら具体的な助言を行っていきます。

言語療法ではコミュニケーションや嚥下の問題のあるお子さんを支援しています。
発音がはっきりしないお子さんには難聴や発達の遅れがないかを評価した後、正しい発音を獲得できるようリハビリテーションを行って行きます。
また、ことばの発達の遅れがあるお子さんには遊びを通して言語の発達を促すことやご自宅で行える支援の方法を提案していきます。
上手に飲めない・食べられないお子さんに対しては飲み込みの練習や食事がしやすい姿勢、食事形態の検討、口腔機能の発達の助言を行います。
早期治療・長期フォローアップを目標に入院中から退院後まで必要に応じ発達支援を行っています。

お子さんのよりよい発達を応援出来るよう、日々笑顔で頑張っています。

がん担当

当院にはがん患者さんに関する適切なリハビリテーション研修を修了した理学療法士19名・作業療法士18名・言語聴覚士6名が在籍しており、がん患者さんのリハビリを担当しております。(H29年7月現在)

主な対象疾患は、血液腫瘍、消化器や呼吸器の外科系・内科系腫瘍、婦人科系腫瘍、脳腫瘍、耳鼻咽喉系腫瘍等々多岐に渡っており、化学療法、外科手術、放射線治療、造血幹細胞移植等の治療を予定している方、治療中、治療後の方が対象です。
チーム毎に多職種と連携を図りながら、がんの種類や進行度合い、治療による副作用や障害等に配慮しながら、予防的リハビリ、回復的リハビリ、維持的リハビリ、緩和的リハビリと患者さんの各ステージに沿った心身両面への働きかけをしております。
治療により生じた疼痛、筋力低下、障害等に対して、二次的障害を予防し、運動器の低下や生活機能の低下予防・改善することを目的として種々の運動療法、実用歩行訓練、日常生活活動訓練、物理療法、応用的動作能力、社会的適応能力の回復等を組み合わせて個々の患者さんに対応しております。

国民の2人に1人ががんになり、がんと共存する時代となった今、私達はがん患者さんやご家族のQOL向上のため、がん診療連携拠点病院のリハビリテーション部門としてのミッションを果たしていきます。

吃音担当

当院では、言語聴覚士が吃音(きつおん=どもり)のリハビリテーションを行っております。
小さなお子さんから成人の方まで、ご相談や訓練をお受けしております。

ことばの様子や生活での困り事をお聞きし、吃音症状が出にくくなる環境作りや、症状を減らす話し方の練習、不安や緊張を下げる練習、園や学校、職場への情報提供など、その方に合った方法をご提案させていただきます。

 

太田西ノ内病院

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